わたし、腸内フローラ移植を受けます。支払いも完了しました。
腸内フローラ移植は「糞便移植」とか「便微生物移植」、「糞便細菌叢移植」とも呼ばれている最新の治療法です。
ぶっちゃけて言うと、要は「病気を治すために他人のウンチを移植」するんです。
汚いなんて、まったく思いません。
それどころか、オリンピック選手や若き成功者を見ると「あの人の腸内細菌がほしいな~」と思うくらいです(笑)

腸内フローラ研究で有名な慶応大学の福田真嗣先生は、ウンチを「茶色い宝石」だと表現しているんですよ。

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目次
腸内フローラ移植とは腸内細菌を移植すること
私が受ける腸内フローラ移植とは、他人の腸内細菌叢を植え付ける糞便移植のことです。
腸内フローラのバランスが病気の発症に関係していることから、健康な人の腸内フローラを移植して理想の状態にしようという治療法です。
といっても、他人のウンチをそのまま移植するわけではありません。便から食物繊維などの不純物を取り除いた菌液を、内視鏡やカテーテルを使って腸内に入れるそうです。

欧米では1958年から糞便療法の研究が始まり、いまでは各国が国家レベルで臨床治験を進めているほど注目されています。
日本ではNHKスペシャルで腸内フローラが話題に
日本で腸内フローラが話題になったのは、2015年2月に放送されたNHKスペシャル腸内フローラ特集がきっかけでした。
便の移植が「ガン」や「糖尿病」といった重い病気から「うつ病」や「アトピー」、「若返り」にまで効果があるという内容が注目され、腸内環境を整える乳酸菌市場が活気づきました。
いまではインフルエンザや花粉症に効く乳酸菌、体脂肪を減らす乳酸菌など、いろんな種類のヨーグルトやサプリが発売されていますよね。
そのNHKスペシャルから3年。日本の大学で糞便移植の臨床試験が開始されてから4年。
だれでも受けられるほど身近になった・・・というのは言いすぎですが、費用の問題をクリアすれば、移植を受けられる時代がやってきました。
私が腸内フローラ移植を受ける理由
私が腸内フローラ移植を受けようと決意した理由は「腸が原因と思われる疾患がいくつもあるから」。
書き出したら、なんと6つもありました。
- 副腎疲労症候群
- グルテン不耐症
- 便秘
- 酒さ
- PMS、不正出血
- 睡眠障害
診断はまだ受けていませんが、線維筋痛症も疑っています。レディガガが闘病している病気ですね。
副腎疲労症候群(アドレナルファティーグ)
私が「副腎疲労症候群」と診断されたのは、3年ちょっと前でした。
朝起きられない、寝られない、食事が美味しくない、とにかく疲れる、やる気が出ない、低血圧で低血糖、ホルモンバランスも最悪・・・
父と姉、愛犬を相次いで亡くしたころから調子が悪くなり、外出先で倒れて救急車で運ばれたこともありました。
しんどくて苦しくて「この症状は何だろう?」と調べてたどりついたのが、副腎疲労症候群という病名でした。
副腎疲労症候群は精神的、肉体的ストレスにさらされ続けた結果、ストレスに対応するホルモンの分泌が低下してしまう病気で、腸内環境が大きく影響しているといいます。
肌が老化しやすく、髪は薄くなり、筋肉も落ちやすいため、美容面でもマイナスなことばかり。
グルテン不耐症とPMS(生理前緊張症)も副腎疲労と関係があるのですが、説明すると長くなるので、私が過去に書いた下記コラムをご参照ください。

少しずつ認知されてはいますが、家族や会社に理解が得られにくいのが現実です。
「もしかしたら自分も副腎疲労かもしれない」と思った場合は、ゆっくり休息し、腸内環境を見直すといいかもしれません。
酒さ(しゅさ/ロザケア)
美容マニアな私が8年以上悩んでいるのが、「酒さ」という難治性の皮膚炎です。
酒さは頬や鼻が赤くなって、ニキビのような発疹ができる欧米人に多い病気で、症状が進むと結膜炎を起こすこともあります。女性にとって、本当に辛い病気です。
私の場合は毛細血管が拡張すると症状が悪化するため、定期的にVビームなどのレーザー、ルメッカやBBLsといった光治療を受けて対策しています。
とはいえ、赤みや発疹をなんとかコントロールしているといった感じで、完治には至っていません。
酒さの発症も腸内環境が大きく関係しているとのことで、有効とされる乳酸菌もありますが、私にはまったく効きませんでした。
便秘と腹部膨満感
思い返すと、小さいころからお腹がポンポコリンになる空気嚥下症で、バリウム検査をしたことがありました。
10代後半から便秘薬を飲むようになり、20代で胃潰瘍、胃下垂になりました。胃腸の状態は、ずっと悪かったんです。
症状の改善とリバウンド
体と皮膚炎を治したい一心で、栄養医学、抗加齢医学を学び、ファスティングマイスターの資格をとり、食事や生活習慣を徹底して見直しました。
栄養療法とファスティングで症状は改善したのですが、この1年でふたたび体調が悪化。
勉強すればするほど「根本的に腸を治すには、もう糞便移植しかないんじゃないか?」と考えるようになりました。
ただし、腸内フローラ移植を受けられるのは慶応大学など一部の大学で、それも潰瘍性大腸炎やクローン病など、限られた病気をもつ人だけ。
たとえ該当しても、人数制限などで移植を受けられない患者さんがたくさんいるといいます。
さらに追い打ちをかけるように、去年聴講した抗加齢医学会で「糞便移植は思ったような結果が出ていない」というショックな話を聞いてしまいました。
私が選んだのは腸内フローラ移植臨床研究会
そして見つけたのが、シンバイオシス研究所と腸内フローラ移植臨床研究会。
シンバイオシス研究所は大学よりも先に臨床治験をスタートし、腸内フローラバンクを設立した民間の研究所で、腸内フローラ移植臨床研究会は、その研究所が所属する腸内フローラ移植の臨床研究を行う医療機関です。
大学とはちがう方法で菌液の精製と移植を行っているため、菌の生着スピードが速く、さまざまな病気に対して高い治癒率をあげているようです。
ただし、移植を受けられる医療機関は関西地方だけ。
悩んでいたところ、副腎疲労の治療でお世話になっているドクターが都内のクリニックに治療を導入!すぐにご相談し、移植を受けることになりました。

臨床データの蓄積とともに、提携医療機関もどんどん増えるといいですね。

腸内フローラ移植を受ける私の心境
糞便移植を受けるための検査は終わり、費用もお支払いし、あとはドナーを選んでいただいて、ウンチ・・・いえ、菌液を移植するだけ。
順調にいけば、4月中には受けられるはずです。
どんな結果になるかはわかりません。もしかしたら、期待しているような効果が得られないかもしれません。
不安が2割、期待が8割の状態で、ドクターたちがカスタマイズしてくださる私だけの腸内フローラカクテルを待っているところです。

健康保険が使えないので費用も高いですし、さらに多くの臨床データが必要なのだそうです。

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