
2019年、花王の人工皮膚が美容業界の常識を変えます
「フォギーな薄皮を一枚かぶせれば、肌のシミや色むら、シワを隠して、紫外線予防になって、ペリッと剥がせばメイク落としもラクなのに」
20年以上、ずっと夢見ていた「第二の皮膚」がようやく実現しそう!
それが、花王の人工皮膚「Fine Fiber(ファインファイバー)」。
これね、動画で見ると説得力がハンパないんですよ。スプレーのように噴射したら、瞬時に極薄の膜が形成されるんです。

目次
2019年に製品化!花王ファインファイバーのすごさ
花王が目標に掲げているのは「皮膚を超えた皮膚」。
動画はたった59秒で音も出ないですし、シューッと形成されていく人工皮膚がとにかく圧巻なので、ぜひご覧になってください。
第二の肌をまとう映像に「なにこれ?すごい!」となるはずです。
第二の皮膚「ファインファイバー」8つの特徴
- 拭きつけるだけで極薄の膜が肌に密着
- 動いても剥がれにくい密着感
- 化粧品を素早く均一に広げて保持
- 化粧品製剤を膜で密着させてシワ、シミの改善
- 汗の蒸発は妨げず、適度な透湿性を保つ
- シミ、火傷の痕など皮膚悩みを覆い隠す
- 上からメイクアップが可能
- メイク落としは人工皮膚をはがすだけで完了
ファインファイバーは、小さな専用装置から化粧品用のポリマー溶液をスプレーのように噴射して吹きかけ、ヴェールのような薄い被膜を作る技術です。
動画を見てわかるのは、ナノレベルの繊維がまるで繭のような糸状に引き伸ばされること。
肌の凹凸やシワにも自在に密着して均一に塗布できるので、膜の上にメイクをしてもムラになりにくい点、シートやシールではないので皮膚との境目がめだたないという点にも大注目です。
ファインファイバーは皮膚悩みを覆い隠す人工皮膚
エル・ジャポンでは、2019年のトレンド予測特集で人工皮膚が大きく取り上げられ「一瞬で美肌を形成、つけていることを感じさせない」と掲載されました。
とにかく女性として嬉しいのは、皮膚の悩みを覆い隠してくれること。
だって、レーザーや再生医療を受けなくても、気になるシミやそばかす、傷跡を「第二の皮膚」をまとって瞬時に隠せるんですよ!?
40代以上になると、見せたくないもの、隠したいものがどんどん増えていきます。人工皮膚のメリットって、はかり知れないほど大きいです。

動いてもはがれないの?気になる花王ファインファイバーの使い方

噴射されるファインファイバー
ファインファイバーの薄い膜は直径が0.5㎛(0.0005㎜)という極細の繊維でできています。
軽くてやわらかく、さらに膜がふちに向かって薄くなるので、境目が目立たずに肌の動きに追随してはがれにくいという特徴があるようです。
動画を見るかぎりでは使い方も簡単で、スプレーのように微小な繊維をふりかけ、手のひらで密着させるだけ。
剥がしている様子は、まるで卵の薄皮をめくっているみたいに見えますよね?ストレッチ性と密着感がしっかりありそうな印象です。
メイクはどうするの?ファンデーション効果はあるの?
最大の特長は、極細繊維が有する“毛管力”により、あわせて使用する化粧品製剤の保持力や均一化に極めて優れている点です。この極薄膜は、折り重なった繊維と繊維の間に、化粧品製剤をしっかりと保持します。また、液状の製剤を膜全体に速やかに均一に広げます。
私がいちばん気になったのは、ファインファイバーがファンデーションのような役割を果たすのかな?ということ。
人工皮膚を作って、その上にファンデを塗るとしたら、けっこう手間じゃないですか?
シミや傷を隠す効果があるということは「ファンデやコンシーラー的な役割」はありそう。スプレーしてポイントメイクだけすればいいならラクですよね。
ちなみに、上から塗布する「パウダーはしっかり固定化」されるようなので、チークやシェーディングもふつうに楽しめそうです。
なにより、クレンジング不要で剥がすだけでメイクオフできるのが魅力的!疲れているときのメイク落としって本当に面倒ですから。
スキンケア効果はあるの?シミとシワは改善できるの?
液体を吸い込むファインファイバーの“毛管力”にも注目です。
繊維の間に化粧品製剤をしっかりと保持し、まるで血管のように液状の化粧品を膜全体に速やかに均一に広げるのだとか。
一枚膜が被さることで物理的にシミやシワを隠す効果はありそうですし、化粧品製剤を持続的に保つ「シートマスク的なスキンケア効果」も期待できる気がします。

皮膚呼吸を妨げないの?汗で蒸れないの?
膜というとラップを想像しますが、ファインファイバーは極細繊維でできているため、汗の蒸発を妨げないのだとか。
繊維のすきまから水蒸気をとおし、適度な湿度を保ちつつ皮膚の表面を保護するというからすばらしい。
スプレータイプならフィルムを貼るような難しさはなさそうですが、厚さのムラができないよう均一にスプレーするのに慣れやコツは必要なのかもしれません。
油分が多い化粧品でスキンケアした場合、浮いてこないの?泳いだらどうなるの?まぶたにも使えるの?
人工皮膚が形成されて固定するまでの時間はどれくらいなの?剥がすときに刺激はないの?紫外線防止効果はあるの?
まずはメイク分野で発売されるようですが、アトピーなど治療分野にも応用していくという話もあります。
価格と正式な発売日も含めて気になることが多いのですが、いまのところメリットと期待しか感じないです。

パナソニックと資生堂、グンゼも人工皮膚を発売予定

日経トレンディ2019年ヒット予測より
日経トレンディに掲載されたのが、パナソニックの人工皮膚「しみかくシート」。 ヒット予測2019の11位にランクインしていました。
ヒット予測を見るのが好きで、この号は毎年買っているのですが、けっこう当たるんですよね。
パナソニックの人工皮膚 オーダーしみかくシート
パナソニック オーダーしみかくシートの正式名称は「スノービューティーミラー&メイクアップシート」です。
2016年のCEATECで発表され、テレビでも取り上げられました。youtubeの動画がわかりやすいので、ぜひご覧ください(約1分半)。
オーダーしみかくシートは内蔵カメラで顔データを分析し、シミの場所を解析すると、肌色に合わせた極薄のオリジナルシートが印刷される仕組みです。
貼るときもはがすときも水でぬらすだけという手軽さで、貼っていることを気づかれずに頬のシミをほぼ完全に隠すことができるそう。
「東京オリンピックのときには、しみかくシートを貼っているのが当たり前になってほしい」というパナソニックの発言もありますし、2019年に発売される可能性が高いです。
資生堂の人工皮膚 セカンドスキン
2018年1月に発表された資生堂の人工皮膚ニュースも衝撃的でした。
米マサチューセッツ州にあるオリボ・ラボラトリーズがもつ「セカンド・スキン(人工皮膚形成技術)」の特許と関連事業を買収したんです。
ジェル状のポリマー配合クリームと乳液を重ねて塗ると、化学反応によって数分で薄い人工皮膚が形成。肌の凹凸を補正してシワやたるみをカバーしてくれるのだそう。
この「数分」というのが、ちょっと気になる点。顔を動かさず待機するのって、数分であっても大変だと思うんです。
NHKニュースでは「人工皮膚の感触を確かめようと板の上に貼られたものをはがしてみましたが、ぴりぴりと少しずつめくれ、日焼けした皮膚がむけていくのに近い感覚」と取り上げられました。
資生堂セカンドスキンは2020年までに製品化予定なので、人工皮膚の実用化は、花王かパナソニックが先になりそうですね。
部分的に貼るならパナソニックが使いやすそうですし、顔全体に使うなら花王か資生堂が便利な気がします。

グンゼと京都大学は医療用の人工皮膚を発売
医療分野での人工皮膚ニュースも入ってきました。
2019年1月、グンゼと京都大学が共同開発した機能性人工皮膚「ペルナック Gプラス®」が販売開始になりました。
ペルナック Gプラス®は医療機器として製造承認され、保健治療での使用も可能とのこと。
人工皮膚の素材は二層性のコラーゲンで、特殊な線維芽細胞増殖因子を含ませることで疑似真皮が作られ、熱傷や糖尿病などで壊死した皮膚の再生に効果があるそうです。

2019年は花王の年になる予感
実は私、投資運用をしています。
美容バカなので研究費(という名の美容代)がかかりますし、心臓病と水頭症を患っている3匹の愛犬の治療代も高額なんです・・・
なので、株や為替の値動きは常にチェックしているのですが、ファイバーファイン発表翌日、予想どおり花王の株価が大幅反発しました。
花王 スプレー人工皮膚。株価 前日比+4.79% はこれかあ・・・
来年には、技術を応用して化粧品分野で商品化とのことだが、
どんな商品になるのかは興味あり。 https://t.co/MkfPtp9AX6— ebipira (@ebipira) November 28, 2018
なんと前日比+4.79%!人工皮膚技術がどれだけ革新的で期待が高いか、株価からもわかりますね。
花王はシワ改善コスメ分野でポーラ、資生堂、コーセーに遅れをとり、2018年は一人負けなんて言われていました(きっと来年発売されるはず)。
でも、こんなに心躍らせる研究を進めていたなんて、やっぱり花王はスゴイ!そして日本の化粧品会社はすばらしい。
2019年は消費税が10%になり、嗜好品や化粧品は買い控えるようになると思われますが、こんな風にドキドキわくわくさせてくれる商品なら買っちゃいますよね。
メリット・デメリットふくめて早く体験してみたいです。生きる希望ができました(笑)
