「ママ、怒ってるの?」「頭でも痛い?」
お子さまや友人から心配そうに聞かれて、眉間に深いシワがあることに気付いた方、多いのではないでしょうか?
肌育美容家まいこ先生の「シワ改善シリーズ」第4弾は、人相まで変えてしまう眉間の皺。
横のシワは幸せジワ、縦のシワは不幸ジワなんて言いますが、眉間のシワはまさに不幸ジワ!不機嫌で悩んでいるように見えてしまうネガティブなシワです。
眉間は筋肉の影響が大きい部分。まずは眉間にシワができる原因を知ってほしいです。

目次
まいこ先生、眉間のシワは改善できますか?
こんにちは!佐伯チズ先生のもとで修業した肌育美容家、今泉まいこです。
ワンちゃんのシワならこんなにキュートなのに、自分のシワだと本当に悩みますよね。
目元のシワ、首のシワ、ほうれい線に続き、4回目は実年齢より5歳も老けて見える「眉間のシワ」を改善する方法をご紹介します。
シワ改善記事
ちりめんジワは消えます
眉間にできた細かいちりめんジワは乾燥が原因なので、スキンケアで消すことができます。
縦に走るシワも、保湿やマッサージ、ツボ押しなどのケアである程度は薄くすることができます。
あなたのシワは何が原因なのか、まずはそこから見ていきましょう。
眉間にシワができる原因は筋肉にあります
眉間のシワは、表情筋が大きく関係しています。
前頭筋、眼輪筋は「不幸筋」と呼ばれていて、かたくなりやすく、顔を引き下げてしまう筋肉です。
また、眉間と目元は隣接しているので、シワができる原因に共通点が多いのも特徴です。
その1、骨格と筋肉の問題
欧米人のように彫りの深い顔だちをしている方は、表情筋と一緒に皮膚が大きく動くため、目元と同じように眉間にもシワができやすいです。
目元の表情を作る眼輪筋、眉を動かす皺眉筋(すうびきん)を動かす範囲が大きいほど、シワができやすくなります。
その2、視力の低下と老眼
視力が悪いのにメガネやコンタクトを使っていない方、老眼が進行した方、パソコン作業が多くて眼精疲労を起こしている方は、眉間にシワができやすいです。
焦点を合わせるために目を細めると、目から眉にある筋肉に力が入りすぎてシワが寄ってしまうからです。
その3、ストレスと悩みごとが多い
育児、介護、職場の人間関係など、一人で抱えている悩みごとはありませんか?
強いストレスがあると顔がこわばって表情が暗くなり、無意識のうちに筋肉に力が入ります。その結果、特に眉間のシワが深くなってしまいます。

口の脇から頬、こめかみまで、顔の筋肉がグッと動いて、少しだけ眉間の感覚が広くなりませんか?
口角を上げる笑筋と目のまわりにある眼輪筋はつながっています。
だから、よく笑う人は眉間の筋肉が横に引っ張られてシワができにくいのです。
その4、長時間のスマホ
電車内でも、歩いていても、そしてベッドに入ってもスマホが手放せない現代人。
スマホを使っている間は常に視線を下げ、皺眉筋をギュッと引き寄せて一点を見るため、眉間に必ずシワが寄ります。
これが長期間続くと、そのまま深いシワとなって定着してしまいます。
その5、皮膚が薄い
シワ改善シリーズでは何度も「顔の皮膚の厚さはとても薄い」とお伝えしてきましたが、当然ながら眉間の皮膚も薄いです。
目元の皮膚と同じく、たった0.2mm〜0.6mmほどしかありません。
皮膚が薄いということは、水分を保つセラミドが少ないということ。お肌が乾燥して、小じわができやすくなります。
その6、お手入れ不足
ついついお手入れを時短で済ませてしまう方、多いのではないでしょうか?
忙しいからといって「メイクをクレンジングシートで拭きとり、オールインワンジェルを塗って完了」というスキンケアはお肌に悪いのでおすすめできません。
クレンジングシートは一瞬でメイクを落とすために強い界面活性剤が使われていますし、こすることで肌に摩擦が起こり、シワの原因となる炎症を起こす可能性があるからです。
また、オールインワンジェルは水分量や皮脂量を調節してつけることができないため、偏ったスキンケアになってしまいます。

面倒でも、このステップが老化を遅らせる一番の近道になりますよ。
眉間の横シワには病気が隠れていることも!
顔を見れば隠れた病気がわかるの著者である三浦直樹医師によると、顔のパーツと内臓には相関関係があるのだそうです。
「眉間のシワには肝機能低下のサインで、横ジワは肺に悪いものが滞っているしるし」とのこと。
シワは美容面においてマイナスになるだけでなく、体の不調を表すことも覚えておきたいですね。
眉間のシワが深くなる「まちがったケア」
縦に走る眉間のシワは、人相まで変えてしまうもの。鏡を見るたびに、ため息をつく方も多いでしょう。
シワをのばしたいと願うあまり、実はまちがったケアをしている方が多いです。
NG!強いマッサージ
何もつけずにグイグイと皮膚を引っ張ったり、力を入れてマッサージしていないでしょうか?
眉間の皮膚はとても薄いため、摩擦による刺激や炎症でかえってシワが深くなることも。マッサージは必ずクリームやオイルを使って、優しいタッチで行いましょう。
NG!不完全なクレンジング
メイクを落とすとき、皮脂が多い小鼻まわりや額はきちんとクレンジングしているのに、なぜか眉間は見落とされがちです。
ファンデーションなどの汚れがシワの間に入ったまま放置すると、炎症や吹き出物の原因になり、さらには乾燥を招いてシワが深くなる原因になります。
NG!眉間のシワ取りテープ
眉間のシワ改善方法を調べると「サージカルテープなどを眉間に貼って眠る」という方法が紹介されています。
テープで物理的にシワを伸ばす解消法のようですが、肌の専門家としてはおすすめできません。
美容整形で皮膚の中に糸を入れたりするのと違い、表皮の一番上の角質層を引っ張ったところでシワの改善にはつながらないと考えています。
頭皮にテープを貼り、顔を持ち上げる女優さんや美容家さんもいますが、結局テープを剥がしたら元どおりになります。改善は期待できません。
また、粘着物が皮膚についた状態で何時間もすごすと、敏感肌の方は痒みや炎症を起こしてしまうことがありますので気をつけましょう。
自分でできる「正しい眉間のしわ改善法」
それでは正しい対策方法をご紹介します。
眉間のシワはスキンケアやマッサージだけでなく、自分の内面と向き合うことが必要なケースもあります。
眉間のシワに効果的なスキンケア
眉間のスキンケア方法は「目元のシワ」と同じで、お手入れの最後にアイクリームを塗るといいでしょう。
強い力は加えず、やさしいタッチで眉間全体にクルクルと円を描くようにつけるとベストです。
化粧品成分でおすすめできるものは、厚生労働省が認可したシワ改善成分「ポーラのニールワン」「資生堂の純粋レチノール」くらいでしょうか。
シンエイクやアルジルリンなどの表情ジワにいいとされる化粧品成分もありますが、言われているような効果は実感しにくいのではないかと思います。
眉間のシワを伸ばすマッサージ方法
物理的にシワを伸ばすアプローチをご紹介します。マッサージは必ずクリームやオイルを塗ったお肌におこなってください。
しわ伸ばしマッサージ
指をチョキにして、人差し指と中指で眉毛を挟みます。
眉間の縦ジワと垂直に、眉尻に向かって伸ばすような気持ちで引っ張ります。
シワに直接触れるというよりも、シワの深さを浅くするように、まわりから伸ばしてあげましょう。
眉間のシワに効くツボ
「目元のシワ」の際にご紹介したツボも有効です。
おさらいでご紹介しますので、最初にこの2つのツボで眼精疲労を解消してください。
攢竹(サンチク)
眉頭の下の部分を押すと骨のくぼみがあります。優しく親指で上に向かって引き上げてください。
晴明(セイメイ)
目頭の少し上、鼻の付け根の一番くぼんでいる部分です。人差し指で優しく押してあげてください。
次に、額にあるツボをご紹介します。
魚腰(ギョヨウ)
黒目の中心から上がって眉毛の中にあります。目の疲れを解消してくれます。
皺眉筋は眉毛の上に通っていますので、魚腰を押してあげると筋肉の強張りがやわらかくなります。
額中(ガクチュウ)
字のごとく、額の真ん中にあります。目の疲れをやわらげ、額のシワ及び眉間のシワにアプローチしてくれます。

ツボの周辺を気持ちいいと感じるくらいの圧で押すだけでも充分に効果があります。
道具を使わずに手指だけでケアできますので、気軽に取り入れてみましょう。
サングラスで目から入る紫外線をカット
紫外線A波は真皮まで入り込み、コラーゲンやエラスチンを破壊してシワやたるみなどの光老化を起こします。
さらに、目から入る光で眩しいと感じると、目を細めて眉間にシワが寄ります。外出時にはサングラスをかけて目に入る光を防ぎましょう。
日傘だけでは道路や木々の葉っぱなどに乱反射する光は防ぎきれないですし、日陰もけっして安心はできません。
「黒いサングラスはちょっと恥ずかしい」という方には、普通のメガネにしか見えない透明なサングラスも売っていますよ。
ホームケア用の美顔器
ホームケア用の美顔器もあなどれません。
エステサロン用マシンとはちがって家庭用の美顔器は出力が低いので、適度なマッサージ効果があり、凝り固まった眉間の筋肉をほぐしてくれます。
眉間のシワ、皺眉筋を整えるために一番効果があるのが「EMS」。専用のジェルを塗って週に何度か眉間にあると、凹凸のないふっくらとした肌を作ることができます。
気をつけるポイントは、眉間用として使うならヘッドが小さいものを選ぶということです。
ボディにも使えるタイプはヘッドが大きく作ってありますので、家電量販店などで実際にサンプルを手にとり、ご自分が使いやすいものを選んでください。
目元に使えるかどうかも確認してくださいね。
ストレスと悩みごとの解消
40代、50代は自分の健康から家族のことなど、さまざまな問題が「これでもか」と押し寄せてきます。
悩みごとがあると無表情になり、ジッと一点を見つめてしまうことって、ありますよね?
下を向いたり、目線を伏せたまま生活をしていると、額の筋肉=前頭筋が垂れ下がって皺眉筋に負担がかかるので、眉間に深い縦ジワができます。
さらに進むと、不動明王のような「眉頭が変形した怖いシワ」が刻まれてしまいます。
1日の終わりはお風呂にゆっくりはいって疲れをとり、深呼吸や瞑想でストレスを解消し、リラックスした状態でベッドに入るよう心がけましょう。

特に眉間のシワは人生がしんどそうに見えてしまうので、なんとか解消したいですよね。
眉間のシワ改善には化粧品と日々のケアが重要です
電車やバスに乗ったら、スマホを見ずに人間ウォッチングをしてみてください。
40歳以降と思われる女性の眉間には、かなりの確率で眉間にシワが寄っていませんか?私の勝手な統計では、10人に8人はシワがあります。
「しかたがない」と諦められるなら、本当にラク。
でも、この記事を読んでくださったあなたはシワを気にする美意識が高い方だと思うんです。
眉間のシワはほうれい線とちがって、「筋肉を鍛える」というより「緊張をほぐしてやわらげる」イメージ。
シワに悩む私たちの世代は、ストレスや緊張をうまく逃がす工夫も必要ですね。
